昔の話

昔の話

イベント猿の末路

飲食店をやっていると、毎日が同じ事の繰り返し。業態に依ってランチメニューや新メニューの考案をするが、それ以外は何の変化も無い毎日がただ続く…そこへ、地元の商工会みたいな所から「今度、開催されるお祭りに出店してみないか?」といわれ、気分転換に...
昔の話

奢りと謙虚さ

秋田県のある街に仕事で行った折、夜になって仲間と呑みに行く事になる。どこに入ろうかと仲間と二人で町中をふらついていると、目の前にA看板が観える。看板には「日本で二番目に旨い店!」とある…業態は居酒屋。何故、一番では無く二番目なのかが凄く気に...
昔の話

イベントフードの世界(パイプテント編)

昔、小生がイベントフードの世界に入った頃は、ちょうどバブルが弾ける寸前の一番景気が良い時だったと思う。社会全体が好景気に沸き、ほとんどの企業が「イケイケ!」状態だった。だから、広告代理店もスポンサー集めに苦労する事が無く、イベント会場内には...
体験談

うま味調味料の賛否(1)

毎度、小うるさくて恐縮だが二十五年ほど前の事…助っ人で入った店の近くに、開店三十年の老舗和食割烹料理店があった。その店の店主が突然小生の店を訪れ、カウンターに一人座り生ビールを注文。卓上に置いてある割り箸を一本抜き取り、おもむろにカウンター...
体験談

アリとキリギリス

令和の時代はだいぶん変わった様だが、小生が未だ見習いの時代は酷かったな…厨房内での殴る蹴るの暴力沙汰は日常茶飯事で、要領が悪い奴なんか毎日殴られていた。まぁ、当時は学校でも教師からよく殴られていたけどね…見習いで入店して来るのは、多くの場合...
体験談

飲食店を始めてはいけない人

25年ほど前の事かな…深夜3時頃に突然電話が鳴る。受話器を取ると昔の先輩で久しぶりの電話。要件は、「自分が料理長をやっているホテルから独立した若いのが、レストランを始めたのだが、キッチンが“総上がり”してしまった。たまたま明日は断れないラン...
体験談

お客様は神様では無い

小生が30代前半の頃に焼肉店の運営を任されていた時の事。全40席ほどの焼肉店でキッチンに居たのだが、短時間の間に一気に複数の来店客があり、ホールスタッフは水出しと受注で大わらわ。仕方なくサロンを外してホールに出た。オーダーを取れていないテー...
体験談

お酒を呑む人と呑まない人

飲食店をやっていると、昼のランチより夜の営業の方が圧倒的に客単価が高いのが判る。それは、夜の営業がお酒を伴う機会が多いからである事と、ランチで二千円使うのは抵抗があるが、夕食で五千円は抵抗が無い人が多いのもある。そして、お酒類は基本的に“注...
体験談

料理人と犯罪者

誰が食べても美味しい。そんな料理はありえないと思う。人はそれぞれ違う“おふくろの味”で育ってきたのである。それを超える事は出来無い。昔、厨房に居た頃に料理長から「バカ味であてろ」と云われる事がある。バカ味とは、誰が食べても、「まぁまぁ美味し...