DX(ディーエックス)

体験談

飲食業界で、DX(ディーエックス)とはデジタルトランスフォーメーションの略。

テーブルでタッチパネルを操作して注文し、キッチンが中で確認調理する。ホールスタッフはそれをテーブルまで運び、食後の会計まで自動で行う。

なんだかねぇ…              昭和の時代の人間はね…、何かこう違和感を感じるんだな…

機械化が進み、ヒューマンエラーの防止には良い事なのだろうが、日々、人と人との交流が希薄になっていくのを何故か寂しく感じる。

そして、

タッチパネルの使い方が解らない…           だから店員を呼んで聞く…

写真のメニューで解らないのが…              だから店員を呼んで聞く…

大盛りの仕方が解らない…                       だから店員を呼んで聞く…

最初のホーム画面に戻れない…                  流石にもう、呼べない…

決して小生は機械音痴では無い。小生の世代では、小生はむしろ詳しい方では無いかと勝手に思い込んでいるのだが…

 少し前、回転すしで仲間と四人で食事をする。夕方なので酒も入る。五十を超えたおっさん達はよく喰いよく呑む。まったく健康を顧みないおっさん達なのである。

 四人の中では一番若い、四十まえの仲間がタッチパネルを巧みに操作し、自分が飲み食いする間も無く、機関銃の如く立て続けに残る三人のオーダーを入力している。

 

 当然、おっさん達が先に満腹になる。       「帰るぞっ!」

 四十まえの仲間はタッチパネルと格闘していて、まだ、生ビール一杯と寿司の皿をちょろっと…

 

 四十まえの仲間がむっとした顔をし、無言でタッチパネルにある“会計”ボタンを押す。

 タッチパネルには“レジにお進みください”と表示された。

 

 スゴイな…       お皿もすでにカウントしてるんだ…

 四人はレジに移動する。すると一人が、

 

「やるかい?」

 「おう!」

 最近テレビで覚えた「男気じゃんけん」の事である。

 小生の仲間内では、“割り勘”は男の恥としている。なんだかそう云う事になってる。

 不条理だが、先ほどまでタッチパネルを操作していた四十前の仲間も加わる。

 レジスターの内側に居る、蝶ネクタイをした支配人らしき人は苦笑い…

 じゃんけんは一発で決まった。    小生の勝ち…だから小生がお支払い…

 支配人から金額を聞くと四人で2800円              ありえん…

 

 四人でたらふく寿司を喰ってビール呑んでこの値段は無いので、支配人に確認すると、

 「あっ!」慌てて、小生達が居たテーブル走って行った。テーブルに乗っていた寿司皿は既にキレイに片付けられており、お待ちしてます状態…

 聞くとドリンクだけカウントして、寿司皿はホールスタッフがカウントしに来る筈だった、しかし、スタッフがテーブルに来た時には小生達は居ない。そのスタッフは他のスタッフがカウントを済ませたと誤認。キレイに寿司皿を片付けてしまった。

 だからもう、皿の数も柄もワカラナイ…    結局ドリンク代だけ払って帰った。

 ラッキーである!

 DX導入も良いが、店側と客側はこのハイテクに追い付いていないのだな。

 DXを導入すると、何曜日にどのオーダーが何時に通ったかを記録する事が出来る。

 後はホールスタッフが性別と、おおよその年齢層とおおよその職業のチェックシートにチェックを入れれば、ほぼ確実なデーターが残せる。

 出店場所の環境を鑑み、拾えていない層の集客効果を上げる料理考案の指標として出来るのは、繫盛店に大きく進む事である。

 DXを導入せずに、これらを全て手作業となると大変である。繁忙時間帯など、必ず“漏れ”が出てデーターにならない。

 集客を伸ばしたいが、自店の客層を把握できていないから、何をどうしたら良いか解らない、統合失調症に陥ってしまう…

 この事から、DXは導入した方が良いんだろうけど…

 なんだかねぇ……

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