異物混入

体験談

誰もが知る大手食肉メーカーの営業マンから聞いた話。

ある日、真空パックされた「生ハムスライス」に針が入っているとクレームが入る。
営業マンは「ありえないっ!」と反論。実際、生ハムの製作工程はフルオートメーションで、何度も金属探知機を通り、スライサーは刃に異物があたるとセンサーが反応する様になっている。何重ものセキュリティーが掛けられているのである。

然し、クレームが入った販売店に行くと、ちゃんと針が入っている…見せられた営業マンは、あまりの奇跡的事実に思わず笑ったそうである。

原因は養豚場で飼育の際、豚が病気にならない様に定期的に予防注射を打つのだが、豚が暴れて針が折れる事がある。一日に何千頭もこなさないといけないので、いちいちかまってられない。針が残ったまま個体の枝抜きが行われ、そのまま生ハム工場へ出荷。残った針は奇跡的にスライサーの刃の角度と一致してまんまと通過…

工場の稼働を止めて、全ての金属探知機の動作確認をしたが異常は無かった。

いくつかの食品加工会社を視察した事があるが、作業している人達は全員、手足首を専用のバンドで縛り、そして目以外は白衣で完全に覆われており、作業場に入る時はコロコロみたいなので白衣全体を擦り、更にエアーで埃などを飛ばすエリアがあり、また更に長靴の靴底を洗浄する消毒液が入った水溜まりを通りようやく作業の開始。
完全に異物混入と雑菌の侵入リスクを回避しようとしている。

今回、複数の金属探知機がなぜ揃って反応しなかったのは大きな謎だが、大手企業のこれでもかのセキュリティーが脆くも破られる。

然し、こういった事はよくあったりする。
「白菜の漬物に煙草の吸殻が入っていた」「揚げ物に大きめのGが…」など、常識では考えられない様な事案が多数あるし、最近ではカップ冷やし麺に生きたカエル住んでいたなんてのがあるがな。

どれも、業態の業界をけん引している大手企業ばかりである。
企業は混入経路が全く分からないので、対処のしようがない。
日本マクドナルドの統計によると、異物混入の発生率は500万分の1以下だそう…これは、TOTO BIGに当選するより難しい…

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